Google広告で「この広告アカウントでは初めてディスプレイ広告を配信する!」という時に実施されがちな広告メニューとして「リマーケティング」があります。サイト訪問者のみを狙って広告配信できる機能であり、広告運用初心者の方でも使いやすい広告メニューの1つかと存じます。しかしながら、使いやすいからと言って何も考えずテキトーに入稿・広告配信すればOKというわけではありません。基本的な知識だけでも理解してリマーケティングの広告配信を行い、少しでも良い成果を出すべきであるはずです。今回は「コンバージョン獲得目的(許容できるCPAの範囲内でコンバージョン獲得数を最大化する目的)」でGoogle広告のリマーケティングで広告配信する際の基本知識4つをお話しします。

基本知識1.全てのサイト訪問者に広告表示しても必ず良い成果を得られるわけではない

サイト訪問者は確度の高い見込客である可能性がありますが、だからと言って全てのサイト訪問者が確度の高い見込客であるというわけではありません。例えば、広告を誤クリックしてサイト訪問したサイト訪問者は確度の高い見込客と言えないでしょう。これは例えですので分かりやすい例を述べましたが、サイト訪問者の中には確度が高いとは言えない見込客も意外と多く含まれているものです。そのことを理解した上で、リマーケティングの活用方法を考えるようにしましょう。

基本知識2.どんなサイト訪問者をオーディエンスリストに蓄積するかということから設計すべき

リマーケティングのオーディエンスリストを作成する際は、全てのサイト訪問者のオーディエンスリストを作っておくのはよいですが、きちんと「サイトへの流入元」や「ランディングページの精読率」等の「見込客の確度に影響を与えうる要素」を考慮したオーディエンスリストをきちんと作っておくようにしてください。確度の高い見込客への広告表示に対して予算を使う為です。ただし、あまりに細かくオーディエンスリストを分割してしまうと広告の表示回数が伸びなくて広告最適化しようがなくなってしまいますので、そのあたりのバランスは取るようにしましょう。

基本知識3.リーセンシー(サイト訪問からの期間)は短い方が良い成果になる傾向あり

鉄は熱いうちに打てという諺があります通り、サイト訪問から期間が経過していない見込客にリマーケティングの広告掲載を行った方が広告成果は良くなることが多いです。その為、リマーケティングのオーディエンスリストを作成する際のリーセンシーの日数は30日になっていますが、もっと短い日数にしたオーディエンスリストを数種類作成しておくことをお勧めいたします。このちょっとした手間が広告成果の改善に繋がるのであれば、やらない手はないでしょう。

基本知識4.アプリの広告枠は除外プレースメントに設定した方が無難であることが多い

スマートフォンでアプリをやっている時に広告を誤クリックしてしまったことがある方は少なくないのではないかと存じます。スマートフォンの画面は大きくありませんから、アプリをやっている時に思わず誤って広告をクリックするなんてことは容易に想像できるはずです。その為、アプリとそれ以外の広告枠を比較すると、アプリの広告枠の方がコンバージョンを獲得しにくいことが多いです。最初からアプリの広告枠を除外プレースメントに設定しなくてもよいですが、「アプリの広告枠は成果が悪いことが多い!」と頭に入れておいて定期的にアプリとそれ以外の広告枠での成果を確認し、必要に応じてアプリの広告枠を除外プレースメントに設定しましょう。

基本知識5.オーディエンスリストごとに適切な広告クリエイティブは異なる可能性が高い

同じ商品を売る場合でも、興味関心等が異なる2人に売るとなれば、それぞれセールストークを変えた方がより成約率は高くなりそうですよね。それと同じように、見込客別に分けたオーディエンスリストに対してそれぞれ適切な広告クリエイティブは異なるということが考えられます。最初のリマーケティングの入稿をしたら終わりではなく、その後はオーディエンスリストごとに適切な広告クリエイティブを見つけ出すよう様々な訴求内容を検証していく等しましょう。

今回は以上です。サイト訪問者に広告を配信すれば何でもかんでも良い成果が出るほど、リマーケティングによる広告配信は簡単ではありません。リマーケティングがどういった広告メニューなのかという基本知識をしっかりと理解した上で、貴重な広告予算を投資していきましょう!

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。