Google広告の検索連動型広告でより多くのコンバージョンを獲得しようする場合、そのやり方の1つには「部分一致キーワードで広告表示回数をどんどん増加させていってコンバージョンを増やす」というものがあります。しかしながら、実際に部分一致キーワードをたくさん登録していくと「変な検索クエリでの広告表示が多くなりすぎて、コンバージョンを増やすどころかその逆の状態になってしまった。」ということもよく起こります。無駄な広告表示が増えて予算を使ってしまいますので、広告表示が増えてもコンバージョンは減ってしまうという現象が起こってしまうわけです。このように「部分一致キーワードを登録したら変な検索クエリでの広告表示が多くなりすぎて成果が悪化した」という場合、どうしたらいいのでしょうか?今回はそのことについて手短にお話致します。

大きな成果を得る為には部分一致キーワードはどうしても使いたい

部分一致キーワードを登録したら変な検索クエリでの広告表示が多くなって成果が悪化したとしても、中長期の広告施策による事業拡大を考えると、部分一致キーワードの仕様は避けて通れません。見込客の検索リテラシーが向上している状況下で益々検索パターンが多様化・複雑化していますから、フレーズ一致等のキーワードだけでそれらをしっかりと捉えきることが難しいからです。ましてや完全一致キーワードだけでの対処なんて不可能と言えます。

無駄な広告表示は自動・手動の両方で抑制していくのが基本

中長期の事業拡大の為には部分一致キーワードを使うしかないとしても、無駄な広告表示は出来るだけ抑制するのが賢明でしょう。その為にやれることは「自動抑制」と「手動抑制」の2つがあります。自動抑制は、自動入札機能を導入して適切な成果目標を設定することです。成果目標の達成を目指して、過去の広告配信データを踏まえながら自動的に広告配信をコントロールしてくれますので、その一環として無駄な広告表示も徐々に減っていきます。ただし、機械学習期間を経て精度が上がっていく為に「無駄な広告配信が徐々に減る」という形になりますので、手動で強制的に抑制していくことを併用できると良いです。手動抑制は、検索クエリレポートを確認しながら、無駄な広告表示に繋がっている検索クエリを除外キーワードとして登録していくということです。原始的な方法ではありますが、除外キーワードを登録すれば、そのキーワードを含む検索クエリでの広告表示は一発で完璧に抑制できます。自動抑制と手動抑制の両方を併用することで、中長期的に「基本は自動抑制させ」つつ「手動抑制する頻度を下げていく」と効率的な広告運用になるでしょう。

必要に応じて、一度に登録する部分一致キーワードの数を減らす等の工夫をしよう

これから部分一致キーワードをどんどん登録していこうと思っている場合、一気にたくさん登録するというやり方もあれば、段階的に登録するというやり方もあるでしょう。リスクテイクして可能な限り短期間で大きな成果を得たいのであれば一気にたくさん部分一致キーワードを登録してもいいですが、その場合は無駄な広告表示も一気にたくさん増えます。成果に繋がらない広告費の増加になりますし、無駄な広告表示を急いで大量に手動抑制する等の作業の発生にもなります。ですので、そこまでのリスクを背負いたくない場合は、少しずつ段階的に部分一致キーワードを登録していくというやり方も良いと思います。少しずつの登録になりますので無駄な広告表示も少し増える程度になりますし、その対処に要する工数も少しになります。

今回は以上です。検索連動型広告は「確度の高い見込客にリーチしやすい」という強みがありますが、「見込客の検索数がリーチ数の限界であり、ディスプレイ広告等と比較して圧倒的に限界が低い」という弱みもあります。その為、部分一致キーワードを使わないとなると、その弱みが余計に大きな弱みとなってしまいます。検索連動型広告のポテンシャルを最大限に引き出す為にも、部分一致キーワードを上手に使っていきましょう!

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。