webマーケティングを行っていると、Google Analyticsで「直帰率」と「離脱率」をよく目にします。
同じような意味合いを持っているように感じますが、実は「直帰率」と「離脱率」は大きな違いがあります。
それぞれの意味をしっかりと理解しないと、きちんとした分析をすることができません。
今回は、Google Analyticsでの「直帰率」と「離脱率」の違いについてご紹介したいと思います。
コンテンツ
「直帰率と直帰」の意味を理解しよう
直帰とは?
直帰とは、サイト内の1ページしか閲覧されなかったセッションのことで、要はユーザーがサイトに訪問した際に着地したページだけを閲覧してそのままサイトから離脱してしまう行動のことを表しています。
直帰率とは?
「直帰率」とは、初めてサイトに訪れた際に他のページを閲覧することなく離脱したセッションに割合を示す用語です。
直帰率は全セッションに対して、直帰した割合を表したものになります。
離脱の定義としては、
- 他のサイトへ遷移した
- ページやブラウザを閉じた
- ページを開いたまま30分以上操作が無かった
- セッション中に日付をまたいでしまった
また、直帰率の出し方は
直帰数÷セッション数=直帰率
上記のGoogle Analyticsを確認すると、直帰率は69.40%で、最初のページに着地したユーザーの約7割が他のページを閲覧せずに離脱していることが分かります。
離脱率とは?
Google Analyticsでは、直帰率の他に「離脱率」というものがあります。
似たような言葉ですが意味が違うので、それぞれの違いを明確に理解しておくこと重要です。
直帰率は着地したページから閲覧を開始したユーザーに絞った流入数を表した指標ですが、「離脱率」は、そのページを閲覧した全ユーザーを対象としたPV数に関係しています。
要は、「離脱率」はユーザーが訪問したすべてのページにおいて最後に閲覧したページの割合を示しています。
Google Analyticsで直帰率・離脱率の確認方法
Google Analyticsで簡単に直帰率と離脱率を確認することができます。
- サイト全体の直帰率を調べる方法
「ユーザー→概要」からサイト全体の直帰率を確認することができます。
- サイト全体の直帰率を調べる方法
「行動→サイトコンテンツ→すべてのページ」からページごとの離脱率・直帰率を確認することができます。
直帰率と離脱率の違いとは?
上記でも説明しましたが直帰率と離脱率の違いは
- 直帰率は着地ページにしか訪れていないユーザーを対象:計算方法(そのページの直帰数÷そのページから始まったセッション数×100)
- 離脱率はすべてのセッションを対象:計算方法(そのページの離脱数÷そのページのPV数×100)
直帰率と離脱率の違いを理解するために例をあげて説明します。
月曜日:ページ A > ページ B > ページ C→離脱
火曜日:ページ B > ページ A> ページ C→離脱
水曜日:ページ A →離脱
ユーザーが上記にようにサイトで遷移した場合、ページAの直帰率は50%となります。
直帰率が33%と間違える方も多いですが、火曜日のページAのページビューは最初に着地したページではないため、直帰率に計算には含まれないので
1÷2×100=50%ということになるのです。
さらに例を広げてサイトで1ページのみのセッションが毎日発生した場合の直帰率と離脱率を見てみましょう。
月曜日: ページ B > ページ A > ページ C > 離脱
火曜日: ページ B > 離脱
水曜日: ページ A > ページ C > ページ B > 離脱
木曜日: ページ C > 離脱
金曜日: ページ B > ページ C > ページ A > 離脱
この場合、直帰率と離脱率は次のようになります。
離脱率:
ページ A: 33%(ページ A を含むセッションが 3 回、ページ A から離脱したセッションが 1 回)
ページ B: 50%(ページ B を含むセッションが 4 回、ページ B から離脱したセッションが 2 回)
ページ C: 50%(ページ C を含むセッションが 4 回、ページ C から離脱したセッションが 2 回)
直帰率:
ページ A: 0%(ページ A で始まったセッションが 1 回ありますが、それは 1 ページのみのセッションではないため、直帰率は算出されません)
ページ B: 33%(直帰率は離脱率よりも低くなります。なぜなら、ページ B で始まった 3 回のセッションのうち、直帰となったのは 1 回だったためです)
ページ C: 100%(ページ C から始まる唯一のセッションで直帰が発生したためです)
引用:https://support.google.com/analytics/answer/2525491?hl=ja
直帰率よりも離脱してしまう理由を考えよう
直帰率が高いと「サイトを改善しないとダメなのかな・・」など不安に思ってしまいがちですが、直帰率が高いからといって一概にすべてが悪いという訳ではありません。
例えば、直帰率が高い業界としてあげられるのが「飲食店」で飲食店のサイトのコンテンツはとても簡潔で
- メニュー
- 住所
- 営業時間
- 店舗の写真
など、webの内容がシンプルなことが多いです。
そのため、着地ページでユーザーが必要な情報を得たら直帰してしまいますよね。
つまり、ユーザーが欲しい情報を得たから離脱したことになります。
ただし、サイトの入り口となるページやコンバージョンにつながるページでの直帰率が高い場合は
直帰してしまう原因を調べて、コンバージョンに至りやすいように改めて導線を見直すのが必要かもしれません。
Ryoko Furudate
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