2023年7月1日のGoogle Analytics計測停止を前に、GA4への本格的な移行を進めている方も多いのではないでしょうか。

UAとGA4の違いの1つで悩まされるのはコンバージョンの計測方法です。

UAはセッション単位での計測でしたが、GA4はイベント単位での計測となったため、1回のセッション内で複数回CVイベントを計測した場合、CVは1件ではなく全てのイベントがCVという扱いになってしまいます。

つまり基本的にはUAよりもGA4の方がCVは増加する傾向にあるということです。

GA4のCVを広告運用のKPIとする場合、この数値の差異を考慮する必要があり、重複カウントが起こりやすい計測方法のため非常にややこしいことになっています。

GA4のCVカウント方法が変更可能に

重複カウントが起こりやすいと、特にCV件数が少ない商材の場合は数件の違いで見え方が大きく変わってきてしまうので、データから適切な判断ができなくなってしまいます。

そんな中ついにGA4のCVカウント方法を変更できる機能が追加されたようです。

公式ヘルプにもページが追加されています。

変更することでコンバージョンの計測方法を限りなくUAの計測方法に近付けることができるようになりました。

それぞれの計測方法の定義の違いは下記のとおりです。

1 つのイベントにつき 1 回（推奨）この設定では、Google アナリティクス 4 プロパティではイベントが発生するたびに 1 回のコンバージョンとしてカウントされます。

例
ユーザーが 1 回のセッションで 5 件のコンバージョンを達成したとします。この設定では、コンバージョンが 5 件カウントされます。

セッションごとに 1 回（従来版）この設定では、Google アナリティクス 4 プロパティでは、特定のセッションで初めて発生したイベントのみコンバージョンとしてカウントされます。

例
ユーザーが 1 回のセッションで 5 件のコンバージョンを達成したとします。この設定では、コンバージョンが 1 回カウントされます。

GA4のCVカウント方法の変更方法

GA4-CV1

GA4の「管理」ページを開いてメニューの「コンバージョン」をクリック。

コンバージョンイベントの右端にある3点アイコンをクリックします。

GA4-CV2

「カウント方法を変更」をクリックすると変更画面が表示されるので「セッションごとに1回」に変更して保存する、というような流れになります。

過去のデータのカウントには変更は適用されないので変更の際は注意が必要です。

まとめ

GA4のCV計測方法はデフォルトでは「イベント単位」になっています。

サイトやアプリでのユーザーの行動を反映して、複数のコンバージョンが発生したセッションと 1 回のコンバージョンのみが発生したセッションを区別できるため、公式では推奨されているようです。

一方でUAとの数値の差異が大きすぎてKPIの設定が難しかったり、重複カウントが多いために適切な判断ができなくなってしまうケースもあるかと思います。

極力UAと近い「セッション単位」でのコンバージョンの計測方法も選択できるようになったということを頭に入れておくと良さそうですね。

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Keisuke Asou

前職は福島県の広告代理店に8年間勤務。デザイナーとしてキャリアをスタート後、新規事業となる求人事業や、デジタル広告運用事業を立ち上げ、統括。中小企業や地方自治体のクリエイティブ・マーケティング支援を得意とする。マーケターとして更なる経験を積むため、2022年8月から援軍に入社。日々修行中。