いよいよ目前まで迫ってきたGA4への移行。

すでに設定済みの方も多いと思いますが、UAにあってGA4にはない機能があります。本日はそんな機能の一つで計測に影響があるオーバーライド機能についてお話します。

手動タグのオーバーライド機能はない。

早速ですが、GA4には手動タグのオーバーライド機能がありません。

オーバーライドとは、自動タグを使っている場合に任意のパラメータを上書きして設定する機能です。

【Googleアナリティクス】自動タグを使っているけど、手動パラメータを設定したい時の対処方法

こちらの機能を使って手動のパラメータを設定して計測していた方も多いのではないでしょうか?

残念ながら現時点でこちらの機能はGA4にはなく、公式ヘルプにも自動タグ利用を推奨しています。

[GA4] Google 広告の自動タグ設定のメリット

オーバーライド機能を使っている場合の対応は?

UAでオーバーライド機能を使っていた場合、GA4での対応は以下の2点いずれかです。

  • 自動タグのみを利用する(推奨)
  • 手動タグ(UTMパラメータ)のみ利用する(自動タグOFF)

UTMパラメータを引き続き使いたい場合、自動タグOFFとなりますが、こちらは推奨ではありません。なぜなら、自動タグはITP対策として必須であるからです。

ITPとはApple社のブラウザ「Safari」に搭載されているトラッキング防止機能です。

詳細は省きますが、これによってIOSの計測やターゲティングに大きな制限が発生します。

GoogleはITPの影響で欠損するCV数を補完する仕組みの一つとしてGoogle広告とGAの連携および、自動タグの設定を推奨しています。

そのため、Google広告を実施していて、自動タグを利用しないという選択肢は、ほぼないと思います。

となると、自動タグの一択ですね。

GA4で自動タグと手動タグを並行しているとどうなるのか?

GA4で自動タグと手動タグを並行している場合、私が見ている限りですが、計測は自動タグが優先されているようです。ただし、少しだけ手動タグのパラメータにも数値がついていて分散しているようですので、いずれは自動タグに統合する必要がありますね。

Google広告以外は影響ない

自動タグはGoogle広告で利用する機能であるため、他媒体などで設定している手動のパラメータには影響ありません。

早めの対応を検討しよう

間近に迫ってきたGA4への移行。手動タグのオーバーライド機能を使っていない場合は特に問題ないですが、使用していた方は早めに対応をご検討ください。

ではまた。

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Junichi Nakamura

前職は大手ネット広告代理店のインターネットプロモーション部門の部長。マネジメント兼プランナー/ディレクターとして、SEM、ディスプレイ領域中心に、業界問わず大手クライアントのプロモーション支援を行う。現場に拘り、コツコツと改善施策を積み上げながら、着実に改善に繋げていく職人。