資料請求や購入、会員登録などのコンバージョンを目標としてプロモーションを実施していると、ついついCPAで成果を判断しがちです。
ですが、コンバージョン数は少ないチャネルや媒体でも、実は商品やサービスを知る初回のきっかけになっていたり、コンバージョンに至るまでの途中の接点になっているケースもあります。
そういった最終的にコンバージョンに至ったチャネルや広告以外も含めて、販売やコンバージョンに至るまでのタッチポイントすべてに対して、コンバージョンへの貢献度を評価するのが「アトリビューション分析」です。
これをGoogleアナリティクスで見る方法をご紹介します。
Googleアナリティクスでのアトリビューション分析
Googleアナリティクスでアトリビューション分析する場合、標準に用意されている「モデル比較ツール」という機能を使います。
モデル比較ツールとは
1つのコンバージョンに対して、各チャネルの貢献度を合計100%になるように割り振って、各チャネルの貢献度を比較するツールです。
それでは、さっそく実際の管理画面での見方を見ていきましょう。
モデル比較ツールの使い方
管理画面左側のコンバージョン→マルチチャネル→モデル比較ツールを選択
そして、以下の赤枠から比較したいモデルを選択します。
一番左は、デフォルトで終点(ラストCVでの評価)が選択されているはずです。
最大3つのモデルを比較可能です。
モデル比較ツールの7つのモデル
モデルは、以下の7つがデフォルトで用意されています。
終点 | 最後のタッチポイント(ラストクリック)にコンバージョンの貢献度が 100% 割り振られます。 |
最後の間接クリック | ノーリファラーは無視され、顧客がコンバージョンに至る前に最後に使った(クリックした)チャネルに販売に関する貢献度が 100% 割り振られます。 |
Google 広告のラストクリック | Google 広告の最後のクリックに貢献度が 100% 割り振られます。 |
起点 | 最初のタッチポイントに貢献度が 100% 割り振られます。 |
線形 | コンバージョン経路の各タッチポイントに貢献度が均等に(25% ずつ)割り振られます。 |
減衰 | コンバージョンに時間的に最も近いタッチポイントに最大の貢献度が割り振られます。 |
接点ベース | 起点と終点それぞれに 40% の貢献度が割り振られ、残りの 20% は中間点に均等に割り振られます。 |
どのモデルを使えばよいのか?
結局、どれを使えばよいのか迷われると思いますが、最初は「起点」「線形」が分かりやすいかと思います。まずは、「起点」を見てみるだけでも全体像の見え方が変わってくると思います。
例えば、コンテンツマーケティングを実施されている企業の場合、実施した施策(記事コンテンツの定期的な配信など)が直接コンバージョンに至っているケースは少ないと思います。ですが、サービスや商品を知ってもらうためには有効に機能しているかもしれません。
以下の例ですと、とある記事コンテンツでのラストクリック(終点)でのコンバージョン数は6件しかありませんが、起点で見た場合は、コンバージョン数は25件となり、初回のユーザーとの接点として機能していることが分かります。
上記は「起点」で見た場合の例ですが、コンバージョンに至るまでの期間が長く、何度もサイトに訪れるようなサービス、商品の場合は、「線形」で見て、どこがタッチポイントになっているかを見てみるのも良いかと思います。
まとめ
モデル比較ツールを使うと、これまであまり評価していなかったチャネルや媒体の評価が変わってくると思います。
ラストだけで見ると、リターゲティング広告やリスティング広告などが評価されやすく、動画広告や、コンテンツマーケティングの施策があまり評価されていなかった場合でも、他のモデルで見ると初回のきっかけになっていたり、途中のタッチポイントとなってコンバージョンに貢献していることが分かります。
これまでラストでしか見ていなかった方は、この機会に他のモデルと比較してみて、実際にどういったチャネルや媒体がコンバージョンに貢献しているのかを見てみると良いでしょう。
Junichi Nakamura
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