SEM(検索エンジンマーケティング)を行い始めると、ビッグキーワードとニッチキーワードという言葉を知ります。そして、それらビッグキーワードやニッチキーワードに関する情報をインターネット検索してみると、「ビッグキーワードを狙うべきだ!」とか「ニッチキーワードを狙うべきだ!」とか相反する様々なデジタルマーケティング施策の意見を目にするかと思います。今回は、「ビッグキーワードとニッチキーワードは両方狙うべきなのか?」と題して、私なりの意見を手短に述べていきたいと思います。

そもそも、ビッグキーワードとニッチキーワードとは何なのか?

ビッグキーワードとは「検索ボリュームの大きいキーワード(=多くの人から需要があるキーワード)であり、それ故にSEO対策的な攻略難易度が高いキーワードである」と言えます。一方、ニッチキーワードとは「検索ボリュームの小さいキーワード(=少ない人からしか需要がないキーワード)であり、それ故にSEO対策的な攻略難易度が低いキーワードである」と言えます。

結論、ビッグキーワードとニッチキーワードは可能なら両方狙うべき

ビッグキーワードとニッチキーワードを「検索ボリュームの大きさ=需要の多さ」で述べましたが、「需要が少ない=無視してOK」とは必ずしも言えません。当たり前ですが、ベストなのは「全ての需要を刈り取る=全ての需要を自社の顧客に変える」となりますし、少ない人からしか需要がないニッチキーワードだからこそ「その需要に対する熱量がすさまじい」とも言えます。ビッグキーワード「キャッシング」を検索する人にも需要はありますが、ニッチキーワード「キャッシング 10万円 即日」の方が需要が具体的であり、それはつまり「ユーザーの悩みが深く、それに応える情報が見つからずに困っているから検索キーワードが具体的になってきている」ということです。

このような理由により、ビッグキーワードにもニッチキーワードにもそれぞれ「狙う価値」があり、可能であればどちらのキーワードも両方狙うというのが良いです。ただし、両方のキーワードを狙うとなると、広告で狙うにしろ、SEO対策で狙うにしろ、工数や費用がたくさんかかってきますので、その点だけは認識しておきましょう。

ビッグキーワードは広告で狙い、ニッチキーワードは広告とSEO対策で狙う

ビッグキーワードとニッチキーワードの狙い方ですが、広告で狙うのが手っ取り早いですし、かつ安定的に検索結果の上部に自社サイトへの導線を掲載できます。広告なので当たり前の話ですが、これが広告の良さですよね。お金さえ出せば、インターネット上の一等地に今日から自社サイトを構えることができてしまいます。

そして、それに加えてSEO対策でニッチキーワードを狙うということもやれると良いでしょう。SEO対策は多少の結果が出るまでに数ヶ月~1年程度かかることがほとんどですので、成果を見込んで狙うのはニッチキーワードにとどめておくのが無難となります。もちろん、ビッグキーワードもSEO対策で狙うということもやってもいいですが、結果が出るまでにものすごい時間がかかる可能性が高い為、ビッグキーワードでの成果は出ないものと考えた上でビッグキーワードも狙うという程度にとどめておくのが多くの企業にとって良いと思います。

今回は以上です。SEMを考える時、ビッグキーワードとニッチキーワードの両方についてそれぞれどう扱っていくのかは必ず検討することかと思います。今回のこの記事を参考にして頂きつつ、ご自身なりの解を見出して、より良いSEMを行っていって下さい!

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。