Google広告、Yahoo!広告の検索キャンペーンで基本的な設定としてリマーケティングリストを設定されていると思います。
基本的な設定としては紐づけているけど、自動入札が一般的となった今、キャンペーンに設定するリマーケティングリストって意味あるの?そんな疑問があるかもしれません。またはとりあえずデフォルトで蓄積されたリマーケティングリストだけ紐づけしておけばいいんじゃない?という意見もあるかもしれません。
本日はその点についてご説明したいと思います。
検索広告向けリマーケティングリストとは?
そもそも検索キャンペーンに設定するリマーケティングリストって何?という方向けの説明となりますが、これはキャンペーンにリマーケティングリストを紐づけすることでリストに含まれるユーザー向けに入札強化したり、またはキャンペーンを分けて特定のリストヲ紐づけすることで、そのユーザー限定の広告、ランディングページを設定したりといった活用が可能です。
例えば、ECサイトで一度サイト来訪済みのユーザーのリストを紐づけて、そのユーザーが再度特定のキーワードで検索した場合に、特別なオファーの広告を見せるといった設定が可能です。
Google広告では、検索広告向けリマーケティング(Remarketing Lists for Search Ads。通称:RLSA)と呼ばれ、Yahoo!広告ではサイトリターゲティングと呼ばれています。
ターゲティングとモニタリングの違い
検索キャンペーンでのリマーケティングリストの設定方法として、ターゲティングとモニタリングがあります。
ターゲティング
紐づけているリマーケティングリストのみを配信対象とします。上記で示した例の一度サイト来訪済みユーザーのみに特別な広告を出す場合はこちらです。ただし、リスト数が少なすぎるとそもそも配信ボリュームが出ませんのでご注意ください。
モニタリング
こちらは紐づけているリマーケティングリスト含め、すべてのユーザーが配信対象となります。手動の入札を使用している場合は、リストごとに入札の強弱が可能です。リスト単位では、リンク先や広告文の出し分けはできません。
自動入札を使用しているキャンペーンで、モニタリングでリストを設定した場合、自動入札戦略のシグナルとして使用されます。
リマーケティングリストは細かく設定すべきか?
さて、ようやく本題ですが、モニタリングで設定するリマーケティングリストって意味あるのか?デフォルトのリストで蓄積されたリストだけでいいんじゃないの?という点についての回答ですが、もちろん意味があって、ある程度細かく設定することにも意味があるというのが回答です。
前述のとおり、自動入札を使っていてリマーケティングリストをモニタリングで設定した場合、自動入札戦略のシグナルとして使用されます。コンバージョンに至る可能性の高いユーザーのリストを紐づけすることで、入札戦略に反映し、より多くのコンバージョンに繋がるように最適化されます。
Google広告ヘルプでは以下のように説明があります。
自動入札を使用しているキャンペーンまたは広告グループにオーディエンス セグメントを追加すると、コンバージョンに至る可能性の高いユーザーの情報を入札戦略に反映できます。その結果、入札戦略により入札単価が最適化され、より多くのコンバージョンを達成することが可能です。
引用ヘルプページ:自動入札戦略と検索広告向けオーディエンス セグメントを組み合わせる
Yahoo!広告ヘルプでも自動入札で使われるシグナルの一つとして以下のように説明があります。
ターゲットリスト
広告主様が作成したターゲットリストをもとに、リストに登録されてからの経過時間などを考慮して最適化
引用ヘルプページ:自動入札で使われるシグナル
つまり、モニタリングで設定するリマーケティングリストも、細かく設定することで学習要素を増やすことが可能で、最適化につながる可能性が高くなります。
TOPページ来訪、商品詳細ページ閲覧、フォーム到達等のサイト階層に合わせてリストを作ったり、コンバージョンに至りやすい行動パターンがある場合はその条件でリストを作って紐づけしてみるのがよいでしょう。
リストは期間で分けたほうが良いのか?
サイト来訪30日以内、というように期間を区切ってリストを作ったほうが良いのかという点ですが、自動入札を使っている場合においては、分ける必要はありません。これもGoogle広告ヘルプに以下の回答があります。
スマート自動入札では、ユーザーがセグメントに登録されている期間の長さが考慮され、このデータを使用して掲載結果が最適化されます。そのため、自動入札戦略を使用している場合は、期間に基づいてセグメントを分類する必要はありません。
つまり長めの期間でリスト作っておけば大丈夫です。
再度リストを見直してみよう
いかがでしたでしょうか?
とりあえず紐づけはしていたけど細かく気にしていなかったという方は今一度設定を見直してみると良いでしょう。自動入札は使えるシグナルが多ければ多いほど良いので、細かいポイントにはなりますが、紐づけするリマーケティングリストを見直すことで効果が変わってくるかもしれません。
ではまた。
Junichi Nakamura
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