Google広告のデマンドジェネレーションキャンペーン限定で新しい指標が確認できるようになっているのをご存知でしょうか?
管理画面上に「コンバージョン(同等プラットフォーム)」が利用できるようになったと通知が出れば指標を追加可能です。
この指標で具体的に何を確認できて、どのように活用できるのかを簡単にまとめていきます。
コンバージョン(同等プラットフォーム)とは?
Google広告の公式ヘルプの情報を参考にまとめていきますが、詳細はこちらをご確認ください。
一言でまとめれば「コンバージョン(同等プラットフォーム)」は、デマンドジェネレーションキャンペーンの成果を、Metaなどと同様にビュースルーを含めたコンバージョンの数値で確認できる指標となります。
通常のコンバージョン列はビュースルーを含めない状態なので、コンバージョンにビュースルーを含むことがデフォルトの他の媒体と比較した際のミスリードを防ぐためのものと考えられます。

【引用:Google広告公式ヘルプページ】
またデータドリブンアトリビューションモデル(DDA)を適用していて、デマンドジェネレーションキャンペーン以外に、例えば検索やショッピングなど複数の広告を経由している場合、コンバージョンはそれぞれの貢献度に応じて割り振られる形になります。
そのためコンバージョンに貢献している広告メニューであっても、コンバージョンが分散することで媒体上でのコンバージョン数が見かけ上少なくなり、他のプラットフォームと比較した際に過小評価してしまう恐れがあります。
そこで一旦他プラットフォームと同様、広告を閲覧・クリックするなど接触した場合はコンバージョンを計測するような指標を設けることで、デマンドジェネレーションキャンペーンの成果をより比較しやすくしたい(過小評価を防ぐ)というのが狙いと見ています。
比較をする際は同じコンバージョンイベントかつ、アトリビューションの期間を揃えて、予算も同程度かつ類似の入札戦略で配信することを推奨しています。
よくある質問から抜粋
公式ヘルプのよくある質問から、特に気になったものを抜粋してご紹介します。
【Q】デマンド ジェネレーションを独立して分析する手法は、デマンド ジェネレーションが経路の最後のタッチポイントである場合にのみ機能しますか?
【A】いいえ。他のキャンペーンはアトリビューション スコープから除外されるため、デマンド ジェネレーション キャンペーンにすべての貢献度が割り当てられます。
経路に複数のデマンド ジェネレーション インタラクションがある場合、最後のインタラクションに関連付けられたデマンド ジェネレーション キャンペーンがすべての貢献度を獲得します。
→先程挙げたように、経路にデマンドジェネレーションキャンペーンを含む場合はコンバージョンが分散せず全て付与されるようです。
複数のデマンドジェネレーションキャンペーンを経由している場合は最後に関与したキャンペーンのみにコンバージョンが付与されるので重複はないとのことです。
【Q】[コンバージョン(同等プラットフォームと同様)] 列とメインのコンバージョン列の関係は何ですか?2 つをどのように使用すればいいですか?
【A】コンバージョンのメインの列では Google の通常のアトリビューション モデルを使用しており、入札システムの最適化に利用されます。
これは、コンバージョン アクションで定義した内容に応じて、ラストクリックまたはデータドリブン アトリビューション(DDA)になります。
詳しくは、アトリビューション モデルについてをご確認ください。
メインのコンバージョンでも VTC は考慮されません。検索キャンペーンや P-MAX キャンペーンなどの他の Google キャンペーンと比較する場合は、元のコンバージョンのメインの列を使用する必要があります。
[コンバージョン(同等プラットフォームと同様)] 列は、同様の分析手法を使用している他の広告プラットフォームと比較する場合にのみ使用してください。
→メインのコンバージョン列は入札システムに使用されるものですが、コンバージョン(同等プラットフォームと同様)はあくまでMetaなど他の広告プラットフォームと比較するためのレポートであり、入札には使用されないとの回答です。
【Q】デマンド ジェネレーションの [コンバージョン(同等プラットフォームと同様)] 列には、広告のクリック 1 回につき 1 回のコンバージョンのみをカウントするという設定が適用されますか?
【A】現時点では、デフォルトですべてのコンバージョンがカウントされています。
この列には、広告のクリック 1 回につき 1 回のコンバージョンのみをカウントするという設定は適用されていません。
これは、デマンド ジェネレーションの全体的なコンバージョン数が少ないことに関係していますが、外部の広告プラットフォームで採用されている標準を反映したものでもあります。
詳しくは、コンバージョンのカウント方法についてをご確認ください。
→クリック1回につき1回のコンバージョンをカウントする訳ではなく、他のプラットフォーム同様に複数回のコンバージョンがあった場合は計測するような指標になっています。
つまり重複コンバージョンも含めるような計測方法になっているということになりそうです。
まとめ
新しい指標「コンバージョン(同等プラットフォーム)」について調べてみましたが、デマンドジェネレーションキャンペーンの効果をより正確に把握するのに活用することができそうな印象です。
恐らくGoogle側としてはコンバージョンの計測方法の違いで、特にデマンドジェネレーションキャンペーンが過小評価されてしまうケースが多いため、このような指標を設けたものと推測します。
比較する方法としてはMetaなど別プラットフォームのコンバージョンを、ビュースルーを含まずクリックスルーのみにして基準を可能な限り合わせる方法もありますし、そもそも異なるプラットフォーム同士での媒体CVの比較は難しいため、GA4など統一のプラットフォームでのコンバージョンを成果指標にする方法もありそうです。
そのため必ず使用する必要があるものではなさそうですが、例えばYouTube広告などで潜在層向けに広告配信する際は、メインのコンバージョン指標だけではなくビュースルーも含めた形でどの程度成果に貢献しているのかを媒体上でより把握しやすくなるので、ミスリードを防ぎながら成果改善に活用していけそうではあります。
ぜひ新しい指標を確認して活用方法を検討してみてください。
Keisuke Asou
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