自動化機能が日々進化しているGoogle広告ではありますが、「コンバージョンラグが長い」「検索ボリュームが小さい」「コンバージョンが少ない」なんて場合の検索連動型広告の広告運用は決して簡単ではありません。機械学習を活用した自動化機能では「学習データが多い方が最適化がかかりやすい」わけですが、このような状況であると肝心の学習データが蓄積しにくいからです。そこで今回はこのような状況ではどのように検索連動型広告を広告運用するのがよいかということを手短に述べていきます。
学習データを増やすことを意識して広告運用する
冒頭でも同じようなことを述べましたが、自動化機能を上手に活用する為には「可能な限りたくさんの学習データを集める」のがポイントになります。「コンバージョンラグが長い」「検索ボリュームが小さい」「コンバージョンが少ない」といった悩みを抱えている場合でも、このポイントが基本になります。どんな状況であっても、できない理由を言うことに時間を使うのではなく、学習データを増やす工夫を考えることに時間を使ってください。
コンバージョンラグが長いなら、ラグの短いコンバージョン地点を追加する
例えば、「通常商品の注文」しかコンバージョン地点がないのであれば、「お試し商品の注文」のコンバージョン地点を追加する等して、コンバージョンラグを短くする工夫を考えてみましょう。「通常商品の注文」「お試し商品の注文」「無料サンプルの申込み」「資料請求」「問合せ」等、コンバージョン地点ごとにコンバージョンラグは異なりますので、コンバージョンラグを短くする為には他にどのようなコンバージョン地点を追加すべきか考えてください。
検索ボリュームが小さいなら、ターゲティングを追加する
現状設定しているキーワードでは検索ボリュームが小さすぎるのであれば、確度の高いユーザーが検索しそうな検索語句をキーワードとして追加してください。そのようなキーワードは、自社サイト・競合サイト・情報サイト等から探してきましょう。頭の中で考えても「自分の知識の限界がキーワードの種類の限界」となってしまいますので、考えるのではなく探すようにするのがお勧めです。また、キーワードのマッチタイプは完全一致やフレーズ一致から試していくのが無難ではありますが、検索ボリュームを増やす過程で部分一致にも挑戦していくようにしてください。
コンバージョンが少ないなら、マイクロコンバージョン地点を追加する
コンバージョンが少なすぎる時は、コンバージョンするユーザーがコンバージョンする前に行う行動をマイクロコンバージョンとして定義・計測して自動入札に活用することを検討しましょう。例えば、コンバージョン「注文」に対してマイクロコンバージョン「カート追加」やマイクロコンバージョン「LPスクロール率75%」等です。本当のコンバージョンへの道のり上にある地点をマイクロコンバージョンとして計測することで、より多くの「比較的確度の高いユーザーに関するデータ」を自動入札に活用することができるようになります。もちろん、本当のコンバージョンのデータが十分であればそれが良いのですが、そうでない場合の代替案としてマイクロコンバージョン地点の追加を検討しようということになります。なお、先に述べた「コンバージョンラグを短くする工夫」の対処法もコンバージョンデータを増やすことに繋がりますので、実施を併せて検討してよいかと存じます。
今回は以上です。機械学習の活用した自動化機能は非常に便利なものであり、必ず使いこなさなければいけません。競合が自動化機能を駆使して24時間365日いつでも柔軟な広告配信を行っているのに、自分たちは業務時間の範囲内で手動の調整を行っていては、広告配信で良い成果を得ることは難しいですよね。自動化機能を上手に使いこなすのが難しい状況のように思われても、決して諦めることなく、工夫して広告配信するようにしてください。頑張りましょう!
Akira Kodaka
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