商標登録しているキーワードを他社に購入されることはよくあります。
商標権者としては他社に購入されたくないと思うところですが、対処方法はあるのか?本日はその点について説明します。
商標キーワードを他社が買うことはOKか?
まず、Yahoo!広告・Google広告それぞれで異なります。
Yahoo!広告はポリシーでNGとなっています。
https://ads-help.yahoo-net.jp/s/article/H000044811?language=ja#c05
※(3) キーワードが企業名(団体名)の場合
実際はキーワードとして登録自体は可能ですが、後追いで審査落ちする可能性があります。
Googleに関しては以下にあるとおり、キーワードの購入に関して制限は設けていません。
https://support.google.com/adspolicy/answer/6118?hl=ja
次に該当する場合、商標の使用は制限されません。
商標をキーワードとして使用する
Yahoo!広告とGoogle広告でポリシーが異なるということですね。
他社が購入していた場合、媒体側に指摘は可能なのか?
Yahoo!に関しては指摘が可能です。指摘に関しては以下フォームから可能です。
指摘したから必ず掲載を落とせるという保証はなく、媒体側での審査結果次第にはなりますが、指摘は入れたほうが良いでしょう。
Google広告に関しては前述のとおり、商標キーワードを購入することはポリシー的にNGではないので残念ながら申し立てはできません。
商標キーワードが広告文に使われていた場合は?
まず、Yahoo!広告は、商標権者から使用制限の申請をすることができます。
上記フォームから申請することで広告文に対して他社が商標の文言を入れることを制限できますので、まずはこちらから申請するのがよいでしょう。
Google広告に関しては、以前はYahoo!広告と同様に商標の広告文への使用に関して一律の制限がかけられたのですが、2023年7月24日に商標に関するポリシーが更新され、制限がなくなっています。
【Google広告】商標登録されているワードが広告文に使用可能に。ポリシー変更について解説
ただし、一律でブロックはかけることができなくはなったものの、商標権者は利用して欲しくないドメインに関して、Googleの申し立てフォームへの申請は可能です。
侵害の申し立てをしたい場合は以下フォームからになります。
都度対応になってしまうため、手間ではありますが、他社の広告文で自社の商標が使われている場合は上記から指摘可能です。
打てる手はあるのか?
Google広告に関してはキーワードの購入を制限することができないため、実質打てる手があまりないのが現状です。
そんな中でできることとしては、商標キーワードを購入している他社に連絡を入れて、相互に商標ワードの除外を打診することです。必ず対応してもらえるというわけではないですが、他社の商標をこちら側も除外設定する旨お伝えすれば、受け入れてくれるケースは多いと思います。
部分一致で意図せず出ている可能性もありますので、クレームのような形ではなく、お願いベースで紳士協定を依頼しましょう。
ということで出来ることは少ないのが現状ですが、紳士協定は受け入れてもらえることが多いと思いますので地道に対応していきましょう。
ではまた。
Junichi Nakamura
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