自社サービスの販売促進を目的としたウェブマーケティング施策の1つとして、YouTubeアカウントの運用を検討する企業は少なくありません。しかしながら、初めてYouTubeアカウントを運用する場合、動画投稿の頻度であったり、動画制作の企画のやり方であったり、あれもこれもと分からないことがたくさんあるかと思います。そんな「分からないこと」の1つと思われる視聴回数の目安について、今回は「自社サービスの販売促進目的で動画投稿する場合、目安として動画1つあたり何回視聴されればよいですか?」という疑問に回答していきます。

回答:新規視聴者に動画が見られなくなるまでに数十回も視聴されればよい

自社サービスの販売促進が目的なのであれば、投稿した動画が視聴される回数は数十回もあればよいです。よいと言うのは、動画投稿に対する費用対効果をプラスにできうるということを意味しています。ただし、注意しておきたいのは、「動画=永遠の資産」と考えるマーケターもいるようですが、正しくは「動画=一定期間の資産」です。どれだけの人気動画でもずっと新規の視聴者に見られるわけではありませんよね。見るべき人が見たら、どんどんと見られなくなっていくと考えるのが普通でしょう。ですので、永遠という期間を前提にするのではなく、動画を投稿してからある程度の一定期間(例:1年、等)のうちに数十回見られればよいといったところです。

理由:視聴回数よりも確度の高い見込客に動画を視聴してもらうことが大事だから

数十回といった少ない視聴回数で問題ないと言っている理由としては、自社サービスの販売促進を行うなら、視聴回数よりも確度の高い見込客に動画を視聴してもらうことを重視すべきだからです。自社サービスを購入するのはどのような人なのかを徹底的に考え抜いて、そういった人だけに刺さるニッチなコンテンツを動画にしてください。多くの人に売ろうとすると、結局は誰にも訴求が刺さらずに売れないものです。ニッチなコンテンツの動画を大量に作る方が売りやすいですし、YouTube内のニッチな検索でも検索結果で上位表示しやすいでしょう。

補足:視聴回数の増加と視聴者の見込客としての確度の高さはトレードオフ

先のセクションで「多くの人に売ろうとすると、結局は誰にも訴求が刺さらず売れないものです。」とサラっと述べましたが、視聴回数の増加と視聴者の見込客としての確度の高さはトレードオフの関係にあるということを肝に銘じておきましょう。視聴回数の増加を狙えば狙うほど、自社サービスの販売に繋がる確率は下がりますし、動画の視聴率も下がります。YouTubeの広告収益の増加を狙うなら視聴回数の増加を狙うしかありませんが、自社サービスの販売促進が目的なのであれば、そのあたりのバランスをしっかりと取るよう意識しておくことをお勧めいたします。

今回は以上です。あまりに少ない場合を除き、動画の視聴回数は深く気にする必要はありません。視聴回数に一喜一憂するよりも、確度の高い見込客に動画を視聴してもらえているかどうかを気にするようにしましょう。確度の高い見込客に動画をしっかりと視聴してもらえているのであれば、少ない視聴回数でも視聴者は顧客に転換していくはずですよ!



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