Google広告等の運用型広告の広告最適化の1つに「今までとは違った訴求内容の広告を試す」というものがありますよね。基本的な広告最適化方法の1つでありながら、広告配信を行っている限りはずっと行う広告最適化の方法であります。その「新規広告の入稿」を行った際に、「既存広告にばかり表示回数が集まってしまって、新規広告にあまり表示回数がつかないんだよね・・・。」なんて状況になることがあります。今回はGoogle広告におけるその状況に対する対処法をササっと解説していこうと思います。
基本知識:強制的に新規広告の表示回数を伸ばす設定を行うこと
表示回数が既存広告に偏ってしまうということは、大抵の場合は「機械学習を活用した自動化機能を使っていて、既存広告の方が成果を得やすいとシステムが判断している」からそのような状況になっていると考えられます。その為、今の設定のままで様子見し続けていても、「短期間のうちに少ない表示回数で新規広告が既存広告よりも明らかに良い成果を出さなければ、すぐには新規広告の表示回数は伸びていかないし、ずっと伸びていかないことすらありえる」ということになります。その為、短期間で既存広告・新規広告の成果のテストを行いたいのであれば、新規広告の表示回数が強制的に伸びるような設定を行うのがよいでしょう。以下で対処法としてその設定について述べます。
対処法1.キャンペーンの設定で「広告のローテーション」を「最適化しない」にする
キャンペーンの設定に「広告のローテーション」という項目があります。その項目では「最適化」「最適化しない」のどちらかが選べるのですが、「最適化」を選択している場合はここを「最適化しない」に変えるということが対処になりえます。既存広告の成果がある程度良い場合等は、「最適化」を選んでいることで既存広告が広告オークションに参加する機会が増えるからです。なお、文字通りではあるので説明不要かもしれませんが、「最適化」は広告成果が良いものになりそうだとシステムが判断した広告を優先的に広告オークションに参加させる選択肢になり、「最適化しない」は入稿されている広告全てを無制限にローテーションして広告オークションに参加させる選択肢になります。広告オークションに参加することと広告表示されることは完全に同じことというわけではありませんが、ほぼ同じではあります。広告オークションへの参加機会が多ければ表示回数は増えやすく、広告オークションへの参加機会が少なければ表示回数は増えにくいということになります。
対処法2.キャンペーンに対してテスト(旧称:下書きとテスト)を使う
オリジナルのキャンペーンを複製してテストのキャンペーンを作り、トラフィックを指定した割合でスプリットして広告配信をテストできる「テスト」という機能があります。この機能を使ってテストのキャンペーンの広告を既存のものから新規のものに変えれば、指定したトラフィックの割合だけテストのキャンペーンに入稿された新規広告が広告オークションへ参加します。キャンペーンの設定で「広告ローテーション」を「最適化しない」にした場合よりも、更に細かく広告オークションへの参加機会をコントロールできるということです。
今回は以上です。せっかく新規広告を入稿をしても、その広告の表示回数が伸びなければ成果の判断ができません。成果の判断ができなければ入稿作業の意味がなくなってしまいますし、その後の打ち手の検討を行うことも難しくなってしまいます。新規広告の表示回数をしっかりと伸ばして既存広告と比較した良し悪しを可視化する為に、今回お話しした対処法を必要に応じて使ってみてください。あなたの広告運用がより良いものになることを祈っています!
Akira Kodaka
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