Google広告やYahoo広告等のインターネット広告を活用して広告配信を行っていると、バナー画像等のクリエイティブの違いが広告成果に大きな影響を与えることに誰でも気付くことでしょう。その為、インターネット広告の広告運用に置いてクリエイティブのブラッシュアップは避けて通れないわけですが、「こういうクリエイティブは成果が良い!」等といった「クリエイティブの勝ちパターン」はあるのでしょうか?その疑問に対して、今回は手短に回答していきます。

回答:クリエイティブの勝ちパターンはないと思った方がよい

売れている競合商品と同じ特徴・性能なのにより安い値段を設定した自社商品を用意した上で、著作権侵害にならないよう気を付けながらその競合商品のクリエイティブを可能な限り真似る。そうしてインターネット広告で広告配信すれば、一定の売上を作り上げることはできるでしょう。これをクリエイティブの勝ちパターンというのであればそうかもしれませんが、普通は競合商品そっくりの商品開発なんて行わないでしょうし、そうであれば競合商品と同じようなクリエイティブを作る意味もありません。

理由:商品が違えば訴求内容も異なるはずであり定型化できるものではないから

例えば、「プラダの洋服」と「ユニクロの洋服」のプロモーションを行う際、同じ訴求内容のクリエイティブで同じ広告成果が得られるとは思いませんよね。見込客の属性もロイヤリティも異なりますから、同じようなクリエイティブを使っていては駄目なわけです。つまり、商品が異なれば、クリエイティブも異なるということになり、「勝ちパターン」といった定型化は本当の意味ではできないということになります。

対策:見込客・自社商品・競合商品を踏まえてテストを繰り返すしかない

クリエイティブの勝ちパターンといったものがないとすれば、クリエイティブ制作はどうすればいいのか悩むところかと存じます。しかしながら、答えはシンプルです。クリエイティブ制作以外の事業拡大施策等と同じように「テストし続ける(トライアンドエラーを繰り返す)」しかありません。見込客・自社商品・競合商品を調査・分析して、良いと思えるクリエイティブをテストとして広告配信していきましょう。

今回は以上です。インターネット広告運用に関する書籍・動画・サイト等を見ていると、「クリエイティブの勝ちパターン」に関するようなコンテンツに遭遇することがあるかもしれません。そして、その勝ちパターンがどの商品でも本当に通用するのであれば、私たちが目にする広告は全て同じようなものになっているはずです。しかしながら、現実はそうではありませんよね。商品が違えば、成果の出る広告訴求も違ってくる。これが普通です。勝ちパターンという響きは何だか魔法のようで魅了されてしまいそうですが、現実をしっかりと直視して良いクリエイティブを制作していきましょう!

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。