Google広告やYahoo広告等のインハウス化を行っていっても、想像以上に多くのケースで上手くいきません。運用型広告の広告運用のインハウス化が失敗するということです。広告運用の素人を集めても失敗しがちですし、広告運用の経験者を含めてメンバーを集めても普通に失敗したりします。広告運用と一言で言っても、Google広告やYahoo広告等の広告媒体がたくさんありますし、各広告媒体にも様々な広告メニュー・機能がありますので、知識の習得だけでも思ったほど簡単ではないのです。しかも、知識すら不十分なメンバーが広告運用なんて行えば、貴重な広告費がどんどん失われていってしまいます。怖いですね。そこで今回は「広告運用のインハウス化を成功させる上で知っておくべき基本事項3つ」を手短にお話しいたします。

基本事項1.断片的に知識を暗記しても競合には勝てない

Google広告のデマンドジェネレーションキャンペーンで顧客リストの類似ユーザーに広告配信できるとか、Yahoo広告の検索連動型広告で商標キーワードを検索したユーザーに広告配信できるとか、そういった断片的な知識を暗記しても競合を圧倒するような広告配信はできないことが多いでしょう。学生時代に勉強をする時に知識を丸暗記しても難易度の高いテストで高得点を取れないのと同じように、どんな広告配信ができるかどうか等の知識を断片的に覚えたところで上手に活用することはできないからです。競合の中でも大手企業のようなところでは広告代理店のプロの広告運用者が広告運用していることが多い為、断片的に暗記した知識を持っているくらいでは勝負で勝つことは難しいでしょう。

基本事項2.知識は俯瞰しながら目的を含めて関係性を理解・整理して学ぶ

広告配信に関連する知識を学ぶ際は、それぞれの知識について「知識と知識」「知識と目的」の関係性を理解・整理しながら勉強するようにしましょう。そうすることで、現状の経営課題を解決する為にはどんな広告施策を実施すべきなのかということを考えることができるようになり、意味のある学びとなります。なお、広告は日々進歩していますので、覚えるべき知識も日々増えていっています。それら膨大な量の知識を効率よく覚えるという意味でも、当然俯瞰しながら目的を含めて関係性を理解・整理して学ぶという姿勢が役立ちます。

基本事項3.トライアンドエラーを繰り返すか、真似る

広告運用に関する知識を深めて実際に広告配信をする状況になったら、「現状の設定を調整する」「他の広告施策に切り替える」ということを前提に広告配信のトライアンドエラーを繰り返していきましょう。100%確実に成功する広告配信のやり方なんてものはありません。商品が違えば、成功するやり方も変わるのが普通ですよね。ただし、「競合が広告配信しているということは、その広告配信先に見込客がいそうだ。」と考えることはできますので、トライアンドエラーの一環であるという意識は持ちつつ競合の広告配信を真似るということも戦術の1つくらいには捉えておきましょう。もちろん、繰り返しになりますが、商品が違えば成功するやり方も変わりますので、競合の真似事をしても100%確実に費用対効果の高い広告配信になるとは限りません。ご注意ください。

今回は以上です。運用型広告の広告運用をインハウス化するのは想像以上に大変です。しかしながら、インハウス化した場合のメリット(外注費を抑制できる、ノウハウが社内に蓄積できる、施策の実行速度が上がる、等)もあります。インハウス化するかどうかは重要な経営判断の1つになりえるかもしれませんが、いざインハウス化すると決定した際には今回述べた基本事項3点くらいは注意しながらインハウス化を行っていってください。頑張りましょう!

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Akira Kodaka

2005年、SEO・サイト制作で起業。法人向けSEOを請け負いつつ、アフィリエイターとしても活動(当時国内上位1%の報酬獲得実績達成)。また、同時期に美容室を買収し、黒字化させてバイアウト。その後、2010年から8年間、Googleで広告運用スペシャリストとして活躍。新規クライアント専門ビジネス支援部門リード、広告代理店営業マネージャー、通信テクノロジー業界シニアアカウントマネージャーを経験。2018年、株式会社援軍設立。