全自動型キャンペーン「パフォーマンス最大化(P-MAX)」において、既存顧客の配信除外が可能になりました。
これまでP-MAXではオーディエンスの除外設定が出来ないため、既存会員に広告を出さないようにして新規顧客だけを狙うということが出来ませんでした。
が、ついに既存顧客を配信対象から外すことが可能になりました。
新規顧客だけを狙いたいのでP-MAXの使用に躊躇しているという広告主様も多かったかと思いますが、これでP-MAXの利用へのハードルが下がるのではないでしょうか。

また、配信対象から外すだけでなく、既存顧客を配信対象に含めながらも新規顧客に重点を置いた広告配信も可能になりました。

設定方法

それでは、既存顧客を配信対象から外す設定方法を紹介します。

P-MAXのキャンペーンに入り、左側のメニューから「設定」画面を開きます。
すると、以下のように「顧客の獲得」という項目があります。

ここの「新規顧客の獲得を重視してキャンペーンを最適化する」にチェックを入れると、
以下のように2つの選択肢が現れます。

既存顧客にも広告を配信しながらも、新規顧客の比重を高めたい場合は
「既存顧客より新規顧客に対する入札単価を高くする(推奨)」を、
既存顧客は配信対象から外し、新規顧客だけを狙いたい場合は
「新規顧客に対してのみ入札単価を設定する」を
選んでください。

「既存顧客より新規顧客に対する入札単価を高くする(推奨) 」の場合、以下のように「新規顧客によるコンバージョン値の向上」箇所にて、どのくらい新規顧客に高い価値を付けるか設定できます。最初に設定した値が、アカウントの設定値となりますが、キャンペーン毎に値を変えることは可能です。

 

既存顧客をどのように定義するか?

既存顧客はオーディエンスリストの中の「ウェブサイトを訪れたユーザー」「顧客リスト」の2つのタイプのリストから複数選択可能です。

設定方法は以下の通りです。
右上のメニューの「測定>コンバージョン」でコンバージョン設定の画面に遷移すると、上部に「顧客の獲得」という以下の項目があります。
この右上の編集ボタンを押すと、オーディエンスリストの定義や新規顧客にどの程度CV値を付与するかを設定することが出来ます。

このとき理解しておくべき注意点としては、以下2つです。
・顧客獲得の値はキャンペーン単位でも変えられるが、既存顧客のリストの定義はキャンペーン単位では変えられない
・既存顧客はあくまでもGoogle広告のオーディエンスなので、Googleのデータと紐づかず、配信時に既存顧客であるとGoogleが判別できない顧客には広告が配信される可能性がある

新規顧客だけを狙いたいという場合には、これを機にP-MAXの導入を検討されることを推奨します。

 

余談:既存顧客を配信対象から外してみた所感

すでに既存顧客も含めて配信していたキャンペーンから、既存顧客を配信対象から外してみたところ、表示回数が1/10程度に減りました。
P-MAXがいかに既存顧客で成果を上げていたか、ということを実感しています。
あくまで一例なのでキャンペーンによっても変わるかと思いますが、ターゲットを絞っている以上、どうしても表示回数は減ります。
もし既存顧客を配信対象に含めても良い場合は、配信対象から外すよりも値の重みづけで調整した方が良いかもしれません。

それでは。

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Kyotaro Yamaoka

横浜国立大学工学部卒。2児の父。重工業系エンジニアを経て、2015年にWebマーケティング業界に参入。電通アイソバーや博報堂DYデジタル、インティメートマージャーなどとの協業経験を経て、ベンチャー企業のリーダー運用者として多様な業種の広告主を支援。2021年に援軍入社。データ分析に強みを持つ理系ディレクター。