Google広告などの運用型広告で自動入札を使うことは広告パフォーマスンスを向上させるために非常に重要です。しかし、指名キャンペーンにおいては安易に自動入札設定をすると大きくパフォーマンスが悪化することも非常に多いため注意しましょう。
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自動入札の導入意図
そもそも自動入札を導入する意図は、検索ユーザーの様々な意図を踏まえて入稿したキーワードの入札単価の調整をしてパフォーマンスを手動で最大化するよりも、むしろそのようなデータはGoogleなどの広告媒体側の方が詳細なデータをもっており手動よりより繊細な入札単価調整でよりコンバージョンしやすいユーザーにトータルで安く効率的にアプローチすることができるという前提で使われます。もちろん、これにプラスして広告運用時の工数削減の意味もあります。
自動入札の2つのメリット
- パフォーマンスの改善
- 工数の削減
指名キャンペーンと通常のキャンペーンの違い
指名キャンペーンは一般的なキャンペーンと異なり非常に限定的で基本的にパフォーマンスがアカウント全体の中では良いキャンペーンになります。広告対象のサービスをすでに知っていてかつそのサービスをキーワードで指名して来訪しようとしているユーザー向けになりますので、当然ながら広告においては、競合と比較して自社優位のため CPAが安くなること多い(CTR、CPC、CVRのどれも比較的良い)です。ここまでは一般的な広告運用者の方であれば当然認識されている範囲のはずです。
指名キャンペーンでの自動入札がパフォーマンスを悪化させるケース
主なケースとしては下記の2つになります。
- CPCが悪化→CPAが悪化
- 広告が出なくなる
1. CPCが悪化→CPAが悪化
特に、自動入札の種類としてコンバージョン数の最大化などで起きやすいです。予算設定によってCPAは関係なく最大のコンバージョン数を指名キャンペーン単体で取りに行く設定になりますので、コンバージョン数は最大化しても、入札単価を高めで取りすぎて結果としてCVRはさほどあがらない状態で結果としてCPAが悪くなるという状態です。
以下実際の例です。
<CPA推移>
CPAが12月に急激に悪化して一般キャンペーンより悪い状態になっています。
<CPC推移>
CPCが急激に悪化していることが原因ということがわかります。
<CPC日次推移>
自動入札を切り替えた期間のみ悪化しているものの手動入札に戻すことで元に戻っています。(本来は自動入札を切り替えてからもう少し期間の様子を見たほうが実際は良いのですが、月次で運用しているアカウントの場合はパフォーマンスの良い指名キャンペーンでそこまで悠長には構えていられません)
2. 広告が出なくなる
自動入札で上限入札単価や目標コンバージョン単価を設定するようなタイプの場合は安易に安い単価設定をするとそもそもその金額では入札できないというような判断がされると広告が出なくなることもあります。
指名キャンペーンでの自動入札は実施すべきか?
自動入札自体はおおいに活用していくべきなのですが、指名キャンペーンにおいてはそこまでユーザーのニーズがばらけていないため自動入札のメリットがあまり大きくないことが多いです。そのため、目標インプレッションシェアで指名で一定の露出を担保したり、指名とはいえ競合との競り合いが非常に厳しい場合に目標コンバージョン単価を使うなど、自動入札の利用は特に慎重になるべきです。
そして、利用する場合は当たり前ですが導入直後は推移を慎重に見守り、広告がでなくななっていないか、パフォーマンスが急激に悪化していないか、赤していたとすればどこまで許容すべきかと見定めるようにしましょう。
ポール
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