GTM(Googleタグマネージャー)の設定をしたはずなのに、プレビューで動かない、あるいは本番で計測されない……。そんな時、焦ってあちこち設定をいじり回すと、かえって原因が分からなくなることがあります。実は、タグが動かない原因の多くは、基本的な見落としによるものです。この記事では、初心者がハマりがちなポイントを「5つのチェックリスト」としてまとめました。まずは深呼吸して、この5項目を順番に確認していきましょう。
前回の記事は下記からご確認ください。
タグが動かないときの5つの基本チェックポイント
GTMでタグが動かない原因のほとんどは、実は非常にシンプルな設定ミスにあります。しかし、複雑な管理画面を眺めていると、どこが間違っているのかを自力で見つけるのは意外と難しいものです。そこで、初心者が特につまずきやすいポイントを5つのステップに凝縮してまとめました。焦って設定をいじり直す前に、まずはこのチェックリストを上から順に確認し、一つずつ「正常であること」を確定させていくことから始めましょう。
GTMコードは正しく設置しているか
まずは、Webサイトの土台となるGTMのコンテナタグが正しく設置されているかを確認しましょう。ここが間違っていると、どんなに高度な設定をしても一切動きません。初心者に多いのが、テスト環境には貼ったが本番環境に貼り忘れているケースや、IDを間違えて別のコンテナを呼び出しているケースです。ブラウザ拡張機能の「Tag Assistant」などを使い、自分の管理画面と同じIDが正常に検出されるかを真っ先にチェックしてください。
よくある事例
<head>用と<body>用のコードが逆、または片方しか貼られていない- 開発用のテストサイトにはコードがあるが、本番公開サイトに反映されていない
トリガーの条件は間違っていないか
タグが発火しない原因の多くは、トリガーの条件設定にあります。GTMはURLの最後にある「/(スラッシュ)」の有無や、大文字・小文字の違いすら厳密に区別します。例えば、サンクスページのURLを「等しい」で設定している場合、1文字でも違うと反応しません。まずは条件を「含む(Contains)」にして判定を少し広げてみるなど、入力した文字列と実際のURLやIDが完全に一致しているかを細かく見直してみましょう。
よくある事例
- 「等しい」を使っているが、URLの末尾に広告計測用のパラメータ(?utm_source=…など)が付いていて不一致になっている
- フォームの「ID」を指定したが、サイト改修でID名が変わっていた
必要な「組み込み変数」はすべて有効になっているか
特定のボタンクリックやフォーム送信を測りたい場合、GTMがその情報を取得するための「部品(変数)」が有効になっていないことがあります。初期状態のGTMでは、クリックした要素のIDやクラス名を読み取る機能がオフになっているため、いくらトリガーを設定してもGTM側でそれを認識できません。管理画面の「変数」メニューから、クリックやフォームに関する項目にすべてチェックが入っているか、改めて確認が必要です。
よくある事例
- リンク先のURLを取得したいのに、「Click URL」を有効にするのを忘れていた
プレビューモードで「×」の原因を確認したか
GTMには強力なデバッグ機能「プレビューモード」があります。単に「タグが動いていない」と悩むのではなく、プレビュー画面で動かなかったタグをクリックしてみましょう。そこには、設定した条件のうち、どれが「×(不一致)」だったのかが明示されています。URLが違ったのか、クリックした要素が違ったのか、GTMが教えてくれるヒントを読み解くことが、自力でトラブルを解決するための最短ルートになります。
よくある事例
- トリガーの条件が3つあるうち、1つだけが「×」になっていて発火を妨げていた
最後に「公開」ボタンを押したか
意外と見落としがちなのが、作業の最後に行う「公開」作業です。プレビューモードでタグが動いたとしても、それは自分のブラウザ上だけで有効な「下書き」の状態に過ぎません。右上の「公開(送信)」ボタンを押し、新しいバージョンとして保存して初めて、一般のユーザーがサイトを訪れた際にタグが機能するようになります。設定を変えた後は、必ず「公開」までワンセットで行う習慣をつけましょう。
よくある事例
- プレビューで動作確認をして満足し、そのままタブを閉じてしまった
- 複数の人が作業しており、別の人が公開した古いバージョンで上書きされていた
焦らず一つずつ確認して、GTMを味方にしよう
GTMはとても精密なツールです。タグが動かないときは、今回ご紹介した5つのチェックリストを上から順番に確認してみてください。多くの場合、ほんの少しの修正で適切に稼働するはずです。一つひとつのトラブルを解決していく経験こそが、GTMを使いこなすための最短の近道になります。
今回は以上となります。
