Google広告などのWeb広告を運用していくにあたり、
十分なコンバージョン数があれば、運用改善に対するアプローチを考えやすいと思います。

 

ただ、予算規模や業種などによっては、十分なコンバージョン数を得ることが出来ず、
週次でみてもコンバージョン0などでどこが良かったのか悪かったのか、
次の適切なアクションの判断が難しくなるシーンはありませんか?

それらを解決するのが「複数のコンバージョンポイントを設ける」という手法です。

本記事では、会員登録や申し込み、商品の購入など本来欲しいコンバージョンの手前に、
「マイクロコンバージョン」というコンバージョンを設定した際のメリットについて解説をしていきます。

 

複数のコンバージョンポイントを設けるメリット

 

①機械学習を早く、安定して進められる

 

Google広告やMeta広告などの運用広告では、自動入札や機械学習によって配信最適化が行われています。
しかし、最終コンバージョン(購入・申込)だけを設定している場合、CV数が十分に溜まらず、
学習が進まないケースが少なくありません。

 

十分なコンバージョン数が発生する状況であれば問題ありませんが、
コンバージョンが足りない場合はマイクロコンバージョンを設定することが有効です。

 

マイクロコンバージョンは基本的に、ユーザーがLP(広告のリンク先ページ)に流入し、
最終的なコンバージョンまでの過程に置くことが効果的だと思います。

 

例えば、

・CTAボタンのクリック
・フォーム遷移
・カートへの追加
・LPの一定割合までのスクロール
・チャットボットの起動

などが挙げられます。

「最終コンバージョンの手前の行動」をコンバージョンとして計測することで、学習データが増え、
アルゴリズムが「成果につながりやすいユーザー像」をより早く理解できるようになります。

 

何を設定すべきかはサイト構造などからでも変わってくるため、
どこの流入が増えれば最終的なコンバージョンが増えるかというのを考えていくことが重要です。

 

②どこで成果が止まっているかを可視化できる

 

コンバージョンを1つしか設定していない場合、
「成果が出ていない」という事実は分かっても、どこに問題があるのかまでは見えません。

複数のコンバージョンポイントを設けることで、ユーザー行動の流れが可視化されます。

フォーム遷移までは行っているがそこからコンバージョンに至ってないなど、
打ち手を考えるヒントになる場合があります。

③キーワードや広告やクリエイティブの誤った評価を防げる

最終コンバージョンのみで広告を評価していると、
「コンバージョンが出ていない広告=悪い広告」と判断してしまいがちです。

 

しかし実際には、

滞在時間が長いマイクロコンバージョンが多い質の高いユーザーを連れてきている

といったケースも少なくありません。

 

複数CVを見ていれば、「将来のコンバージョンに貢献している広告」を正しく評価できます。
これにより、本来伸ばすべき広告を誤って停止してしまうリスクを大きく減らすことができます。

 

④媒体ごとの役割を正しく評価できる

 

最終コンバージョンだけで評価すると、「この媒体は成果が出ていない」と判断されがちですが、実際には中間フェーズで大きく貢献していることも多いです。

正しく媒体を評価することで過度に検索広告に予算が寄ってしまったりということを防ぐことができます。

複数のコンバージョンポイントがあれば、「どの媒体が、どのフェーズに効いているか」を正しく理解でき、媒体停止や予算配分の判断ミスを防げる場合があります。

 

⑤リターゲティングの精度が大幅に向上する

複数コンバージョンを設定することで、ユーザー行動に応じた細かなセグメント分けが可能になります。

たとえば
LP訪問のみ
CTAクリック済み
チャットボット起動済み
カート投入済み

といった具合に、コンバージョンに近いユーザーほど強くリターゲティングで配信するといった設計ができます。

これはCPA改善や無駄配信の削減に直結し、特に配信ボリュームが大きいアカウントほど効果を発揮します。

 

まとめ

 

複数のコンバージョンポイントを設けることで、

・機械学習が進みやすくなる

・課題箇所が明確になる

・広告評価の精度が上がる

・媒体ごとの役割を正しく判断できる

・リターゲティングが強化される

といった多くのメリットがあります。

 

ただ闇雲に設定すればよいわけではなく、実務的には、最終CV+1~3個程度の「意味のある中間CV」を設定するのがバランスが良いかと思います。

成果が伸び悩んでいる場合こそ、「CVを増やす」のではなく「CVの定義を見直す」ことが、改善の第一歩になるかもしれません。