Google広告のP-MAX(Performance Max)は、AIがすべてを自動で最適化してくれる便利な広告プロダクトです。日々、多忙なマーケティング担当者にとって設定が簡単で成果を出しやすい広告プロダクトです。しかし成果がでるからと任せきりにすると、思わぬ落とし穴にはまることもあります。よく聞くのがP-MAX導入後に「指名検索(自社名やブランド名での検索)」のCPAが高騰してしまうことです。なぜ、こんなことが起こるのか、そしてどう対策すべきかを解説します。

P-MAXキャンペーンの稼働と共に指名検索のCPAが高騰

指名検索とは、ユーザーが「〇〇(自社名) 公式サイト」のように、あなたの会社名やブランド名を直接検索することを指します。通常、購入・利用意向が非常に高いため、CPAは安く抑えらるのですが、。P-MAXキャンペーン稼働と同じタイミングで、指名検索のCPAが高騰してしまうケースもあります。

キャンペーン  P-MAX稼働前 P-MAX稼働後

指名検索    700円     1200円

なぜこのようなことが起きるのでしょう。

CPAが高騰する理由

CPAが高騰する一つの要因について考えてみたいと思います。

1.AIがコンバージョン率(CVR)の高い指名検索に配信を集中

P-MAXのAIは、設定された目標(例:コンバージョン数最大化)を達成するために動きます。過去のデータからCVRが極めて高い「指名検索」を最も効率の良い場所と判断し、まずはここに予算と配信を積極的に集中させます。

2. 全体CPA達成のため、指名検索のCPCを意図的に引き上げる

P-MAXは指名検索以外のCVRが低い配信面(一般検索やディスプレイ広告など)にも予算を使います。AIは、これらの効率の悪い配信でのコストを補うために、CVRが高い指名検索ユーザーに対しては「多少高いCPC(クリック単価)を支払っても、目標CPAの範囲内で確実に成果が取れる」と判断し、クリック単価を意図的に引き上げます

3. 結果、指名検索のCPAが高騰する

配信の集中と、CPCの意図的な引き上げにより、本来最も低く抑えられるべき指名検索のCPAが、P-MAX導入前と比較して高騰。これは、効率の良いはずのブランド流入の費用対効果を悪化させることにつながります。

CPA高騰を防ぐための具体的な方法

P-MAXの利便性を活かしつつ、指名検索のCPA高騰を防ぐための対策をご紹介。これらを実施するだけでもコンバージョンの高騰は防げます。

除外キーワードとして登録する

これは、特定の検索語句をブロックする設定です。P-MAXでは原則キーワード指定はできませんが、除外キーワードを設定することで、AIに対し「このキーワードでは広告を出さないで」と指示を出せます。

Google広告管理画面>共有ライブラリ>除外リスト

ブランドリストを活用して除外

これは、Googleのサポートを通じて設定できる、より広範な除外リストです。

Google広告管理画面>共有ライブラリ>ブランドのリスト

まとめ

P-MAXは強力な広告プロダクトですが、AI(機械学習)は万能ではありません。機械学習が非効率な行動(指名検索への高額入札)をとらないよう、「これは広告費を使わなくていい場所だ」という指示(除外キーワード)を明確に与えることが、広告運用者としての重要な役割になります。P-MAXを始めたばかりの方は、必ず自社名やブランド名をネガティブキーワードに登録し、予算を最も効果的な新規顧客獲得のために使いましょう。

今回は以上となります。