広告管理画面を開いたとき、「数字がたくさん並んでいるけど、何を見ればいいかわからない」と悩んでいませんか?運用を始めたばかりの頃は、膨大な指標に溺れて、なんとなく眺めるだけで終わってしまいがちです。この記事では、データ分析の基本的な5つのステップをご紹介します。この流れに沿って分析していけば、改善すべきポイントを見つけられるようになりますよ。
ステップ1:数値が悪化している箇所を確認する
データ分析の第一歩は、アカウント全体で「何が変わったのか」を見つけることから始まります。いきなり個別のキーワードや広告文を細かく見始めるのではなく、まずは成果指標の変化を確認しましょう。
今回はCPAが高騰していたケースで説明します。
- CPA(コンバージョン単価)が高騰した
成果悪化に直結する指標の変化を把握
コンバージョン単価に変化があった場合、その原因を探るために以下の指標を確認します。コンバージョン単価はCPCとCVRが直結する指標にあたります。
CPA(コンバージョン単価) = CPC(クリック単価) ÷ CVR(コンバージョン率)
例えば、CPAが悪化している場合、その原因は「CPCが上がった」か「CVRが下がった」か(または両方)のどれかです。CPCが上がればCPAも上がりますし、CVRが下がってもCPAは上がります。
CPCとCVRの2つの指標を確認することで、成果を悪化させている要因を把握することができるようになります。
関連指標の変化を把握
次にCPCやCVRに関連する指標・要素の変化について確認します。
CPCに関連する指標は下記となります。
・インプレッション数(広告の露出量の変化)
・クリック数(クリックの数の変化)
・クリック率(CTR)(広告の訴求力の変化) など
CVRに関連する要素は下記となります。
検索語句(流入するキーワードの変化)
ランディングページ(LPの内容の変化) など
大切なのは、すべての指標を一度に見るのではなく、成果指標から順番に見ていって、変化がある部分だけを深掘りすることです。
この段階で「どの指標が変わったのか」を特定できれば、次のステップに進みましょう。
ステップ2:数値が悪化した時期を確認する
何が変わったのかを把握できたら、次は「いつから変化が起きたのか」を時系列で確認します。変化のタイミングを特定することで、その後の原因究明がスムーズになります。
「全体から詳細へ」という順序が大切です。いきなり日次の細かいデータを見ると、日々の変動に惑わされてしまいます。まずは月次や週次で大きな流れを掴んでから、日次で具体的なタイミングを特定していきましょう。
月次・週次で全体のトレンドを確認
まずは月次や週次のグラフで、大まかな変化のタイミングを把握します。
- 先月から徐々に悪化している傾向はないか
- 特定の週から急激に変化していないか
- 季節性の影響はないか(前年同月との比較)
日次データは一時的な要因で大きく変動することがあるため、まず月次・週次で全体のトレンドを掴むことで、本質的な変化を見極められます。
日次で具体的なタイミングを特定
月次・週次で変化が見られた期間があれば、その期間を日次グラフで詳しく確認します。
- 急激な変化があった具体的な日はいつか
- 曜日によって傾向に違いはないか
- 特定の日から継続的に変化しているか
例えば、「先週から悪化している」ことが週次で分かったら、日次で「先週の水曜日から急にCPAが悪化している」と具体的な日を特定できます。また、「毎週月曜日だけCVRが低い」といった曜日ごとのパターンが見つかることもあります。
変化のタイミングが特定できたら、次のステップでその原因を探っていきます。
ステップ3:問題の要因を特定する(内的・外的要因)
次は悪化した要因を特定していきます。要因は大きく「内的要因」と「外的要因」に分けて調査します。
内的要因(広告管理画面内の変化)
まず、変化が起きた期間に、自分で広告管理画面で何か変更をしていないかを確認します。同期間新しいキーワードを追加していないか、マッチタイプを変更していないか、広告文やランディングページを変更していないか、入札戦略や予算、ターゲティング設定を変更していないかをチェックしましょう。変更履歴は、Google広告なら「変更履歴」、Yahoo!広告なら「操作履歴」から確認できます。自分で行った変更が成果悪化のタイミングと一致していれば、それが要因の可能性が高くなります。
外的要因(外部環境の変化)
次に、自分では何も変更していないのに成果が変化した場合は、外部環境の変化を確認します。競合の広告出稿が強化されていないか(オークション分析で確認)、季節要因やイベントの影響はないか、ニュースやSNSで商品や業界が話題になっていないか、検索トレンドが変動していないか(Googleトレンドで確認)をチェックしましょう。例えば、競合が大規模なキャンペーンを開始すればCPCが上昇しますし、自社商品がテレビで紹介されて検索が急増すれば、想定外のユーザーが流入してCVRが下がることもあります。
ステップ4:改善策を実施する
原因が特定できたら、それに対する改善策を考えます。重要なのは、改善時の「インパクトの大きさ」を基準に優先順位を決めることです。例えば、影響の大きいキャンペーンや予算規模の大きい施策から優先的に改善することで、アカウント全体の成果を効率的に向上できます。
最後に
データ分析で最も大切なのは、成果指標から順に原因を絞り込む「手順」を守ることです 。いきなり細部を見ず、何が、いつ、なぜ変化したのかを特定する5ステップを意識しましょう 。最初は時間がかかりますが、このプロセスを繰り返すことで、膨大なデータに溺れず効率的に改善ポイントが見つかるようになります 。日々の積み重ねが運用スキルの向上と、確かな成果へと繋がっていくはずです 。
今回以上となります。
