Google広告にはクリック課金や広告表示課金以外にコンバージョン課金があることはご存知でしょうか。コンバージョン課金自体は以前からあるのですが、そのような課金方法は知らなかったという声を頂きましたので、今回はコンバージョン課金についてお話ししたいと思います。

コンバージョン課金とは

コンバージョン課金とは一言でいえば、成果報酬型広告であるアフィリエイト広告と同じです。

クリックではなく、コンバージョンに対するお支払いをお選びいただけます。コンバージョンに対するお支払いとは、ユーザーがお客様のサイトやアプリでコンバージョンに至った場合にのみ費用をお支払いいただくということです。

ディスプレイ キャンペーンでコンバージョンに対するお支払いを使用する

コンバージョン課金の対象はディスプレイ広告のみとなります。

コンバージョン課金の特徴

コンバージョン課金にはいくつかの特徴があるので見てみましょう。

使用するためにはいくつかの条件がある

コンバージョンに対するお支払いを使用するには、コンバージョン レポートから「クリックからのインポート」と「来店」のコンバージョン アクションを除外します。

外部からインポートするデータが含まれている場合は、コンバージョン課金の対象から外れます。使用されたい場合はインポートデータが含まれていないか確認してみましょう。

・コンバージョン達成までの所要時間(クリックからコンバージョンまでの時間)が 7 日を超える場合は、コンバージョンに対するお支払いをご利用いただけません。

・コンバージョンに対するお支払いを使用するには、過去 30 日間にアカウントのコンバージョン数が 100 件を超えている必要があります。

過去30日間にコンバージョンが100件を越えていること、かつコンバージョンまでの経過日数が7日以内であることが条件となります。

コンバージョンは目標コンバージョン単価を参照

・コンバージョンに対するお支払いは、目標コンバージョン単価の入札戦略で使用できます。クリックではなく、目標コンバージョン単価で獲得されたコンバージョンが請求の対象となります。

コンバージョンは設定している目標コンバージョン単価を参照します。そのため入札の設定画面では目標コンバージョン単価を選んだ時のみ設定することが出来ます。

請求のタイミングはクリック課金と同じ

コンバージョンに対するお支払いでは、クリックに対するお支払いと同じ入札アルゴリズムが使われます。

課金対象となるコンバージョンの考え方は少し複雑です。コンバージョン課金ではありますが、クリックのお支払いのアルゴリズムをベースにしており月毎に締まります。そのためコンバージョンが月をまたいで発生した場合は課金は発生しません

請求対象はコンバージョン課金の発生した月の分のみとなります。記載されている内容が少しわかりくかったのでGoogleサポートにも確認しましたが、月をまたぐ場合については請求の対象から外れますよとのことでした。

コンバージョン課金の設定方法

次に広告管理画面での設定方法をご説明します。

ディスプレイキャンペーン>設定>単価設定

ディスプレイ広告の単価設定を確認すると、条件を満たしている場合は「支払い対象」という項目から「コンバージョン」を選ぶことが出来ます。「コンバージョン」を設定すれば完了です。設定方法はとてもシンプルですね。

運用にはある程度の予算が必要である

コンバージョン課金はリスクも少なく、積極的に出稿していきたい広告媒体です。ですが効果的に運用するには一定額以上の広告予算が必要となります。

コンバージョンにするお支払いを導入したキャンペーンでは、最初の 1 か月の予算は、キャンペーンを開始した月の 1 日の平均予算に 30.4 を掛けた値となります。

これは自動入札を最適化するには、月初はある程度配信ボリュームを確保する必要があるということです。

また私の過去の運用経験では設定している目標コンバージョン単価が低すぎる場合は広告がほぼ出稿されなくなります。最初からコンバージョン単価を低く抑えるのではなく、他のキャンペーンの実績を見て少し高めに設定した方がスムーズに出稿されます。抑制するのは実績が蓄積してから行いましょう。

 

乗り越えるハードルはいくつかありますが、適切な運用を行えば間違いなく効果的な媒体となります。まだ使用されたことがない方は一度度試してみてはいかがでしょうか。

 

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Hiroshi Shimada

リクルートにて求人広告制作のディレクター、Googleにてアカウントマネージャーをそれぞれ経験。その後、健康コーポレーション(現RIZAP)にて、WEB施策のデータ分析を行う部署を統括。直近10年はWEBマーケティングに専念しているが、広告領域の業務で言えば22年の経験。オンライン・オフラインどちらの戦略立案・実施・分析においても、知識・経験が圧倒的に豊富なマーケター。